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ちびっこページ
■下水道ってなぁに
1.川や海のよごれがひどくなっています。
私たちは快適(かいてき)な生活をおくるために、昔にくらべてたくさんの水を使っています。
使われる水がふえると、捨(す)てられる水もふえてきます。この使われた水をそのまま捨てると、よごれた水が家のまわりにたまり、悪臭(あくしゅう)を放(はな)ったりハエやカなどが発生(はっせい)したりして、身のまわりの環境(かんきょう)を悪くし、さらに、川や湖(みずうみ)や海をよごします。
すると、川や湖の水を飲(の)み水として利用することが難しくなったり、私たちのくらしに、さまざまな悪い影響(えいきょう)を与(あた)えます。このような水をきれいにするためには、どうしたらよいのでしょうか。
答えは「下水道をつくること」です。では、下水道とはいったいなにか、調(しら)べてみましょう。

2.下水道の役割(やくわり)
下水道の役割は、19世紀(せいき)までは下水道をつくることによって、雨水が低(ひく)いところにたまらないようにしたり、台所(だいどころ)や風呂場(ふろば)などから出るよごれた水を、すぐに川や海まで流すことが大事な役割でした。
また、西暦(せいれき)1810年に、水洗(すいせん)トイレが発明(はつめい)されてからは、私たちのくらしを住みやすく、快適にすることも下水道の役割になりました。さらに、下水道がよごれた水をきれいにするための処理施設(しょりしせつ)をそなえるようになると、私たちのまわりの川や湖や海をきれいにするという役割も持つようになりました。今日の下水道が持つ役割には、次のようなものがあります。

●私たちの生活環境をよりよくすること
私たちの家庭(かてい)や工場などから出たよごれた水が、住宅(じゅうたく)のまわりにたまると、いやなにおいがしたり、ハエやカなどが発生したり、伝染病(でんせんびょう)の原因(げんいん)にもなります。下水道ができれば、そのようなことがなくなり、快適で衛生的(えいせいてき)な生活ができるようになります。

●くみ取り式トイレを水洗トイレにかえること
私たちの住まいで、し尿(にょう)(=大便(だいべん)や小便(しょうべん))をくみ取り式トイレにためておくことは、衛生的ではなく、また、臭(くさ)いにおいがする原因となります。下水道を整備(せいび)し、トイレを水洗式にすることによって、し尿は下水管(げすいかん)の中をほかのよごれた水といっしょに運(はこ)ばれ、下水処理場(げすいしょりじょう)できれいにされます。

●川や湖や海をきれいにすること
よごれた水がそのまま流れていくと、川や湖や海の水がどんどんきたなくなっていき、魚などが住めなくなったりします。下水道は、よごれた水を下水管に集めて運び、下水処理場できれいにするので、川などの水をきれいにすることに、たいへん役立っています。

●雨水が低いところにたまらないようにすること
雨の多く降(ふ)る国では、いつも水害(すいがい)の危険(きけん)にさらされています。とくに、街(まち)の人口(じんこう)がふえて発達(はったつ)してくると、緑地(りょくち)や空地(あきち)が減(へ)って、大雨が降ったときに雨水が地面(じめん)に、しみこみにくくなって、低いところにたまりやすくなります。下水道は、このような水害からくらしを守るために、川などと同じく、台風(たいふう)や大雨のときでも雨水がたまらないようにする役割をもっています。

3.水の循環(じゅんかん)
川や湖からくみ上げられた水は、私たちが生活して使われます。使われた水は、ふたたび川や海に流れこみます。海の水は、蒸発(じょうはつ)して、雲(くも)をつくり、雲は雨を降らせます。雨水は川や湖に流れこみ、そこからまた、水がくみ上げられます。これを「水の循環」といいます。下水道は、この水の循環の中で、よごれた水をきれいにしてから、川や海にもどすという大切な役割をもっています。下水道がなければ、よごれたままの水が流れこんで、川や海はきたなくなり、きれいな水を使うことがむずかしくなります。私たちの生活が豊(ゆた)かにになるにつれて、使われる水の量は、だんだんふえていきますし、産業(さんぎょう)が発達すればするほど、多くの水が必要になってきます。
しかし、水には限(かぎ)りがあり、大切に使わなければなりません。ですから、一度使われた水をきれいにしてから川や海にもどすという下水道の役割は、これからの私たちの生活にとって、ますます大切になってきます。

■下水道の歴史(れきし)
歴史上、最も古い下水道は、今から約7000年前(紀元前5000年頃)にメソポタミアのチグリス・ユーフラテス河ぞいにあったウル、バビロン、ニネヴァなどの都市に造(つく)られ、また、インダス文明(ぶんめい)の中心地(ちゅうしんち)モヘンジョ・ダロなどにも下水道があったことがわかっています。
これらの古代の下水道は、その末端(まったん)が都市の区域外(くいきがい)まで延(の)びておらず、途中に沈殿池(ちんでんち)を造って、最終的には地下浸透(ちかしんとう)させていたのではないかといわれていますが、この下水道は、よごれた水をきれいにするのみでなく、沐浴(もくよく)などの儀式(ぎしき)に使われた水だけを処理(しょり)する施設ではないかという学者もいて、本当のことはわかっていません。
日本では、弥生時代(やよいじだい)(紀元前300年から300年)に集落(しゅうらく)のまわりを溝(みぞ)で取りまいた環濠(かんごう)というものがありました。基本的(きほんてき)には、集落を守るためのものですが、上流からの水を受けて下流の必要なところに流していたと見られていて、田んぼとつながっていたと考えられています。
また、環濠は、治水(ちすい)や用水(ようすい)、さらには雨水を排除(はいじょ)するための排水路(はいすいろ)としての役割をもっていたと考えられています。また、し尿については、どのようにしていたのかよくわかっていませんが、大陸(たいりく)の文化の影響(えいきょう)により、畑に農作物(のうさくもつ)の肥料(ひりょう)として利用していたのではないかといわれています。このようなこともあって、日本では昭和30年代まで、し尿は農作物の肥料として使われていました。このため、し尿は「宝物(たからもの)」といった感(かん)じがあり、トイレはくみ取り式でした。日本では、これが下水道の発展を遅(おく)らせる原因ともなりました。下水道の歴史は、次のとおりです。
下水道の歴史
西暦 元号 できごと
紀元前5000 メソポタミアのウル、バビロン、ラガシュ等で下水道築造
紀元前3000 モヘンジョ・ダロ、カーリーバンガン等の都市に下水溝、
水洗化便所築造
紀元前2900〜
2700
メソポタミアの都市が発達し、下水道築造
紀元前2000 クレタ島の宮殿に腰掛式水洗便所がつくられ、排水管に
接続される
紀元前2000〜
1400
中国河南省淮陽県平糧台で配水管築造
紀元前1100 中国洛陽近郊のニ里類で配水管築造
紀元前300〜
200
秦の都威陽で5角形の管が使われる
645 大化1 難波宮に排水溝築造
694 持統5 藤原京に排水溝築造
708 和銅1 平城京に排水溝築造
784 延暦3 長岡京に排水溝築造
1347 貞和1 全ヨーロッパでペスト流行
1370 建徳1 パリに最初の下水主幹線ができる
1583 天正11 大坂城に掘割築造(太閤下水)
1606 慶長11 パリに最初の下水主幹線ができる
1728頃 享保13 ベルサイユ宮殿に最初の水洗トイレを設置
1750 セーヌ川に流入する開きょ式下水道築造
1848 ロンドンでトイレの下水道への接続を義務とする
1873 明治6 東京銀座に下水管布設(側溝を暗きょ化)
1877 明治10 コレラ流行
1881 明治14 横浜区で下水道築造(石造り馬蹄形管で底部は松板)
1884 明治17 東京府神田下水施工
1894 明治27 大阪市、上下水道改良事業開始
1895 明治28 大阪市、本田抽水所完成(日本で初のポンプ所)
1900 明治33 (旧)下水道法公布
1910年代 活性汚泥法を開発
1922 大正11 東京三河島汚水処分工場運転開始
(処理方式は標準散水ろ床法)
1930 昭和5 名古屋市掘留熱田処理場運転開始
(日本初の散気式活性汚泥実用化)
1934 昭和9 岐阜市で日本初の分流式下水道に着手
1948 昭和23 福井市で戦後初の公共下水道事業着手
1958 昭和33 (新)下水道法公布
1964 昭和39 日本下水道協会設立
1966 昭和41 流域下水道で初の処理場
猪名川流域基本法公布
1967 昭和42 公害対策基本法公布施行
1970 昭和45 水質汚濁防止法制定公布
1971 昭和46 第3次下水道整備五箇年計画
1972 昭和47 下水道事業センター発足(現日本下水道事業団)
1975 昭和50 特定環境保全公共下水道事業の実施
1976 昭和51 第4次下水道整備五箇年計画
1981 昭和56 第二種流域下水道の創設
第5次下水道整備五箇年計画
1986 昭和61 第6次下水道整備五箇年計画
1991 平成3 第7次下水道整備五箇年計画
1996 平成8 第8次下水道整備五箇年計画
1996 平成8 天塩町公共下水道設置条例制定
1999 平成11 天塩町公共下水道条例制定
2000 平成12 天塩クリーンセンター供用開始

■下水道のしくみと効果(こうか)
1.下水道がきれいになるまで
私たちが家庭で使ったあとの汚れた水は、どのようにしてきれいな水となって、川や海にもどされていくのでしょうか。汚水(おすい)と雨水をあわせて「下水」とよびますが、下水は、下水管によって集められ、下水処理場できれいにされます。

●下水管(げすいかん)
汚水や雨水は、下水管に流れこみます。下水管は、道路の下などに埋(う)められていて、下水を下水処理場まで運ぶ役目(やくめ)をしています。下水管には、掃除(そうじ)や検査(けんさ)、修理(しゅうり)をするためのマンホールが、ところどころにつけられています。
下水を運ぶ方式には、合流式(ごうりゅうしき)と分流式(ぶんりゅうしき)の2種類(しゅるい)があります。合流式とは、汚水と雨水を同じ管で運ぶ方式です。分流式は、汚水と雨水をそれぞれ別の管で運ぶもので、汚水は下水処理場まで運ばれ、そこできれいな水に処理されますが、雨水は川などに直接(ちょくせつ)流(な)されるしくみになっています。
天塩町の方式は、分流式で汚水だけを処理しています。

●ポンプ場(じょう)
下水管は、こう配(ばい)(=かたむき)をつけてうめられていて、下水が自然に流れて運ばれるしくみになっていますが、下水管を埋める場所が地面よりあまり深(ふか)くなりすぎると、下水管を埋める費用(ひよう)が高くなるばかりでなく、掃除や修理がやりにくくなります。そこで、ところどころにポンプ場を設(もう)けて、下水を浅(あさ)いところにくみ上げ、下水を高いところから、ふたたびこう配によって、流すしくみになっています。
また、ポンプの力(ちから)を利用して、低いところから高いところへ下水を送ることもあります。このように、ポンプ場を設けることによって、どのような地形(ちけい)のところでも、下水がすぐに流れるように、下水管を埋めることができます。さらに、雨水を対象(たいしょう)とするポンプ場は、台風(たいふう)や大雨のとき、大量(たいりょう)の水をくみ上げて、すぐに川や海に流し、道路(どうろ)や建物(たてもの)が水につかるのを防(ふせ)ぐ役割ももっています。

●下水処理場(げすいしょりじょう)
下水管やポンプ場を通って下水処理場に運ばれた下水は、次のようないくつもの施設(しせつ)を通(とお)りぬけるあいだに、少しずつきれいな水に生まれ変わってゆきます。
・沈砂池(ちんさち)…処理場に運ばれた下水は、まず、沈砂池と呼(よ)ばれる池に入(はい)ります。下水の中に含(ふく)まれている大きなゴミや砂(すな)は、この沈砂池でとり除(のぞ)かれます。
・最初沈(さいしょちん)でん池(ち)…大きなゴミや砂をとり除かれた下水は、最初沈でん池に入ります。この池をゆっくりと流れていくあいだに、沈砂池で沈(しず)まなかった小さなゴミや砂は、底(そこ)に沈んでゆきます。
・エアレーションタンク…最初沈でん池を通った下水は、エアレーションタンクに入ります。バクテリアや原生動物(げんせいどうぶつ)のような微生物(びせいぶつ)の集まりを活性汚泥(かっせいおでい)といいますが、エアレーションタンクの中で下水に活性汚泥を混(ま)ぜて、空気をふきこみます。すると、活性汚泥と下水はよく混じりあいます。活性汚泥は、ふきこまれた空気の中の酸素(さんそ)の助けをかりて、どんどん汚れを食(た)べてゆき、時間がたつにしたがって、だんだんおおきなかたまりになります。
・最終沈(さいしゅうちん)でん池(ち)…エアレーションタンクで、大きなかたまりとなった活性汚泥は、この池で沈められます。ここまでを、二次処理(にじしょり)といい、汚れの約9割(わり)以上(いじょう)はとり除かれ、下水はきれいになります。
・消毒施設(しょうどくしせつ)…最終沈でん池の上(うわ)ずみ水(すい)を、消毒(しょうどく)してから川や海に流します。消毒には、ふつうプールなどにも使われている塩素(えんそ)が使われています。また、最近(さいきん)は、オゾンという物質(ぶつしつ)を使った消毒も行われています。
・高度処理(こうどしょり)・高級処理(こうきゅうしょり)…次のような場合には、さらに水をきれいにするための高度処理や高級処理を行うことがあります。
○下水処理場できれいにした水を流す川に、サケやアユなど、清流(せいりゅう)を好(この)む魚がすんでいる場合には、この魚たちがいつまでもすめる川にしておくため、処理水(しょりすい)の汚れをもっととり除く必要があります。
○リンや窒素(ちっそ)がふえてくると湖のように川の流れが少ないところでは、プランクトンが多く発生(はっせい)し、魚たちに悪い影響(えいきょう)をあたえたり、飲(の)み水が臭(く)くなるため、処理場から水を流す前に処理水からリンや窒素をとり除く必要があります。
○処理水を工業用水(こうぎょうようすい)、農業用水(のうぎょうようすい)などに、ふたたび利用(りよう)する場合には、二次処理の終わった処理水に、さらに、ろ過(か)したり、さらに微生物を利用して、目に見えない小さな汚れや水に溶(と)けている成分(せいぶん)をとり除きます。

●汚泥処理(おでいしょり)
最初沈でん池や最終沈でん池で沈められた、汚れや微生物のかたまりを汚泥(おでい)といいます。この汚泥は、かき集められた後(のち)、水分を減(へ)らし(=濃縮のうしゅく)て、それ以上腐(くさ)らないに発酵(はっこう)させ(=消化しょうか)、水をしぼり取ります(=脱水だっすい)。水をしぼり取られた汚泥は脱水汚泥(だっすいおでい)と呼ばれ、その中には、もやされ(焼却処分しょうきゃくしょぶん)て灰(はい)になるものもあります。脱水汚泥や灰は、埋めて処分されたり、肥料(ひりょう)や土じょう改良材(かいりょうざい)として、農地(のうち)などにまかれたり、レンガやタイルの材料(ざいりょう)として用(もち)いられたりします。
天塩町では、汚泥は肥料として資源(しげん)リサイクルしています。

2.下水道の効果(こうか)
下水道が整備(せいび)されると、さまざまな効果(こうか)が表(あらわ)れます。たとえば、今まで少しの雨で家が水につかっていたところが、大雨でも安心(あんしん)して暮(く)らせるようになります。また、汚れていた川がきれいによみがえり、サケやホタルがもどってきたというお話(はな)しも全国(ぜんこく)あちこちで聞(き)かれるようになりました。さらに、下水道ができたおかげでその地域(ちいき)のイメージが良(よ)くなるなど、町づくりのうえからも、下水道はとても役に立っています。

■下水道をつくる
1.下水管を埋める
私たちの家から出る汚水は、下水管を通(とお)って下水処理場まで運ばれます。そこできれいな水になって、川や海に流されていきます。そのためには、まず、汚水を運ぶ下水管を、地面の下に埋めなければなりません。私たちの家のすぐそばに埋められている管は、直径(ちょっけい)が約(やく)10センチメートルの管ですが、各(かく)家庭から出た汚水を集めて、下水処理場に運ぶ管は、35センチメートルぐらいの太(ふと)い管になることもあります。雨水を集める管にはもっと太いものもあり、大都市(だいとし)には、直径7メートルをこえるものもあります。
このような下水管は、道路の下にあみの目のように埋められていて、それがすべて下水処理場までつながっています。下水管の長さを合計すると、たいへんな長さになります。

2.下水処理場をつくる
下水処理場をつくるには、まず大きさや場所を決(き)めて、そこに建物(たてもの)といろいろな設備(せつび)をつくります。各家庭から出る汚水は、下水管を通って下水処理場に集められるので、下水処理場の大きさは集まってくる水の量により決められます。場所については、きれいにした水を流しやすいように、川や海の近くにつくられます。環境(かんきょう)への対策(たいさく)も十分(じゅうぶん)に行われなければなりません。まわりに悪臭(あくしゅう)がもれることがないようにします。
  
■下水道を守(まも)る
1.下水管の検査(けんさ)と掃除(そうじ)
下水管が、十分にその役割(やくわり)を果(は)たすためには、定期的(ていきてき)に検査や掃除を行い、正しく管理(かんり)しなければなりません。道路の下に埋められている下水管は、トラックなどによる振動(しんどう)や、電気、ガス、水道の工事などいろいろな原因(げんいん)によって、こわれたり、かたむいたりすることがあります。また、下水管の底(そこ)に砂(すな)やドロがたまると、下水の流れが悪くなったり、下水があふれたりする原因にもなります。このようなことが起(お)きないように、定期的(ていきてき)に下水管を検査したり、掃除したりしなければなりません。下水管の掃除は、大きな管の場合は、人間が中に入って行うことがありますが、人間が入れないところでは、高圧洗浄車(こうあつせんじょうしゃ)を使って下水管の中に水を勢(いきお)いよく流して、たまった砂やドロを押(お)し流し、下水管をきれいにします。
2.下水処理場の管理
私たちが使って汚れた水は、下水管を通って下水処理場に集められ、きれいにされますが、下水処理場の管理(かんり)が正しく行われなければ、川や海はきれいになりません。このため下水処理場では、エアレーションタンクなどいろいろな施設を上手(じょうず)に動かすことはもちろん、機械(きかい)の点検(てんけん)や整備を行っています。また、水がきれいになったかどうか、処理水(しょりすい)の水質(すいしつ)の検査をきちんと行っています。
3.下水道の正しい使い方
せっかく、下水道がつくられても、これを正しく大切に使わなければ、私たちの生活にほんとうに役立つことにはなりません。そのため、守らなければならないことがいくつかあります。まず、下水道が設置(せっち)されると、3年以内にくみ取り式トイレを水洗(すいせん)トイレにかえなければならないことになっています。これは、たとえ一軒(いっけん)の家でもくみ取り式トイレのままだと、ハエなどのすみかとなったり、臭(くさ)いにおいが出て、その家だけでなく近所の家にもめいわくをかけることになるからです。
次に、下水道を使うときに注意しなければならないことがあります。たとえば、水洗トイレでやわらかい紙以外のものを流したり、台所からゴミや油を流してはいけません。それは、下水管が詰(つ)まる原因となるからです。とくに、ガソリンなどは、下水管の中で爆発(ばくはつ)する危険(きけん)があり、絶対(ぜったい)に流してはいけません。雨水が流れる溝(みぞ)やます(管のつなぎ目に取りつけられたはこ)も、ゴミや砂でつまらないように気をつけなければなりません。また、工場などから出される汚水(=工場排水こうじょうはいすい)の中には、下水管をきずつけたり、下水処理場では取り除けないような成分(せいぶん)が含(ふく)まれていることがあります。たとえば、下水管を溶かしてしまう水や、私たちにとって有害(ゆうがい)な物質(ぶつしつ)は、下水処理場で取り除くことができません。したがって、工場から下水管に流す前に、工場で取り除くための施設(しせつ)(=除外施設じょがいしせつ)をつくって、下水管に流さないことが決められています。このように、いろいろなきまりを守り、下水道を正しく大切に使うことによって、私たちの町は美(うつく)しく住みよくなり、川や海はきれいになります。
また、下水道を守っていくためには、下水道を使うみなさんが納(おさ)める使用料金(しようりょうきん)と税金(ぜいきん)が多く使われます。正しく使うことによって下水管や処理場は長く使え、管理費用(かんりひよう)も安(やす)くなります。

■下水道のいろいろな使われ方
下水道は、家から出ている汚れた水や町に降った雨を集めてきれいにすることで、きれいになった水(処理水=しょりすい)と、水中の汚れを集めた汚泥(おでい)に分けます。この処理水と汚泥は、じつは私たちの身のまわりのいろいろなところで使われていて、私たちの役に立っています。また、下水をきれいにする場所である処理場(しょりじょう)や、下水を処理場まで運ぶ下水管は、うまく使うことで私たちの生活を便利(べんり)で豊かにすることができます。
ここでは、このような下水道のいろいろな使われ方について、勉強してみましょう。
1.処理水を使う
下水道できれいになった水は、公園の噴水(ふんすい)や池の水として使われ、みなさんの気持ちを楽しくしてくれます。新幹線(しんかんせん)や列車(れっしゃ)を洗う水や、道路の雪をとかす水にも、下水道のきれいな水が使われます。
2.汚泥を使う
汚泥は、燃(も)やして固めることで、レンガやタイルになり、道路や家をつくるのに使われています。また、燃やさないでくさらせ、肥料(ひりょう)にして畑にまいたりしています。
3.冷房(れいぼう)・暖房(だんぼう)に使う
下水道の水は、外の空気にくらべて夏は冷たく、冬は温かいことから、冷房や暖房の熱の交換(こうかん)に使われています。
4.電気(でんき)をつくる
汚泥をくさらせると、途中(とちゅう)でガスが出てきます。このガスはとても燃えやすいので、集めて燃やし、電気をつくることができます。
5.処理場の上を使う
処理場をつくるには、とても広い場所が必要ですが、処理場だけに使うのはもったいないので、処理場の上には、公園や体育館などをつくったりしている町もあります。
6.下水管を使う
下水管はみなさんの家とつながっています。そこで、管の中に光ファイバーというたくさんの情報(じょうほう)を流すことのできる線をつけ、みなさんの家のパソコン同士(どうし)をこの線でむすぶと、パソコンでいろいろなことのやりとりができるようになります。

■考えてみよう下水道と私たちのくらし
今日(こんにち)、私たちが健康(けんこう)で快適(かいてき)な生活をするために、下水道はなくてはならないものになっています。大きな都市(とし)では、下水道はかなり広まっていて、多くの人たちによって使われていますが、地方(ちほう)の小さな町や村などでは、まだまだゆきわたっていません。こういうところでは今、大ぜいの人たちが下水道を望(のぞ)んでいます。これからは、どんなところでも下水道が利用できるようにしなければなりません。下水道をつくるためには、多くの人びとの労働力(ろうどうりょく)と、たくさんのお金がかかります。下水道工事がうまくいくように、私たちも協力(きょうりょく)する気持ちが必要(ひつよう)です。また、いくら下水道ができても、正しく使われなかったり、川や海にゴミを捨(す)てていたのでは、川や海はいつまでたってもきれいにならず、魚もすめなくなってしまいます。日ごろから、下水道を大切に利用すること、川や海をきれいにしようという心がけが大切です。水は、自然(しぜん)の大きなめぐみです、大切に使わなければなりません。きれいな水がいつまでも使え、身のまわりに水のある快適な環境を守っていくためにも水を大切に使い、また、下水道を上手(じょうず)に使うことが大切です。限(かぎ)りある自然(しぜん)を大切にしましょう。

下水道について、いろいろ勉強してきましたが、私たちが生活していくうえで、下水道の果(は)たす役割(やくわり)がどんなに大切か、わかりましたか。産業(さんぎょう)が発達(はったつ)し、私たちの生活が豊(ゆた)かになっていくにつれて、下水道の役割もどんどん大きくなっていきます。下水道がなければ、私たちは快適な生活をすることができません。下水道がゆきわたり、私たちが健康で快適なくらしができるように心がけることが大切です。また、下水道の正しい使い方や、水や汚泥の再利用(さいりよう)のしかたについて、みなさんで考え、意見(いけん)を出しあってみましょう。

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●問い合わせ先 建設課下水道係 01632-2-1001(内256)

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